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JTAGデバイスの仕組み

バウンダリスキャンとは

 バウンダリスキャンとは、端子の状態を観察したり操作する技術です。バウンダリスキャンは、ICの内部と外部との境界(Boundary)を、シフトレジスタで走査(Scan)することからこの名称で呼ばれています。

 バウンダリスキャンに対応したICでは、図1のように内部ロジック(本来の機能を行う部分)と各ピンの間にセルというレジスタが置かれ、ここを通過する信号を監視したり、任意のデータを注入できるようになっています。

図1 JTAG対応ICとセル

 

 JTAGバウンダリスキャンには2種類の使い方があります。一つはICの端子を操作してICの外側をテストする使い方で、主にはんだ付けの不具合やプリント基板の導通を調べるものです。もう一つはICの端子の状態を操作してICの内部に信号を与え、ICの内部回路をテストする使い方です。

 

JTAG対応ICの仕組み

 JTAG対応ICには、図2に示したようにデバイス本来の機能を行うための内部ロジックとは別にJTAGテスト用のレジスタと、それらを制御するTAPコントローラが内蔵されています。

図2 JTAG対応ICの仕組み

 

 JTAGテスト用のレジスタはシフトレジスタで構成されており、入力されたデータが何回かのクロックでそのまま出力から送り出されるという構造になっています。このため、複数のJTAG対応デバイスを、デイジーチェーンの要領で接続すれば、何個でも直列に接続することができます。

 

テスト用レジスタの種類

 JTAGテスト用のレジスタは図3のように、大きく分けて命令(インストラクション)レジスタと、データ系のレジスタに分類されます。データ用のレジスタは、必須のレジスタ群とオプションのレジスタ群に分類されます。

図3 JTAGレジスタの種類と構造

 

 JTAG対応ICに入力されたデータはTAPコントローラの状態によって、データ系か命令形のどちらかのシフトレジスタを通過します。データ系の場合、どのレジスタを通過するかは、現在実行しているコマンド等によって決められます。

 このようにして、TDIから入力されたデータは、いずれかのシフトレジスタを経てTDOから出力されるようになっています。