これが40Gbpsのモジュールです。
しかし、40Gbpsという速度をFPGAから直接出すことはできません。
2016年12月現在、UltraScale+のGTYで32.75Gbpsが限度。ALTERAも28Gbps程度。まだ2値で40G出せるものはない。各社とも次世代はPAM-4といって4値でデータ転送を行い50G超えを狙うようだ。
40Gbpsの光ファイバは、実は10Gbpsを4本束ねたものなのです。中に4本のファイバが入っています。
(この4つのレーザダイオードが、ものすごい速さでLチカしている)
世の中には、40Gファイバを10Gファイバ4本に分岐するという便利なケーブルがあるので、1本ずつループバックさせたり、2本ずつでテストを行うことができます。
CH2、CH3、CH4の結果は
と、アイが43.8%も開いていて、非常に良好です。15Gbpsくらいは平気で通りそうな感じです。
実はCosmo-K+の初期バージョンでは、CH1の送信と受信を間違えて作ってしまって、基板にはこのようなジャンパが施されています。
ラッピングワイヤによる手配線のジャンパで、長さは2cmくらいあります。1mmで1.5nHですから、30nHくらいのインダクタンスにはなるでしょう。インピーダンスの整合も滅茶苦茶なはずです。
それでも、まったくIBERT試験の結果には影響がありませんでした。
より厳しい条件で試験を行ったところ、送信と受信の線を近づけたりペアになっている線の間隔を離すと結果は悪くなりますが、このジャンパでも十分に10Gbpsの信号が通るようです。
1ギガを超える配線は難しい・・という話を良くききますが、本当はそんなに難しいものではないのです。
なぜかというと、クロストークも、反射も、減衰も、すべて信号が走る距離に比例して悪化するからです。
このボードは、FPGAと光モジュールはごく近いところにあるので、距離が短く、信号の品質はそれほど劣化しないのでしょう。こんなジャンパでも10Gbpsが通ってしまいます。